チッチリーノのランニング、ときどき山登り

ランニングと山登りの記録です。

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果てしない独り相撲

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昨日はお花畑に居ると思ってたのに、今日は雪山で遭難でもしている心持ちだ。

まったく。

昨日は確かにお花畑に居て、花びらを乱舞させていたと思う、確かに。

好きな人と話せたからだ。

あまりに幸せな気分で眠れなくなるほど。

お花畑から一転、今日はどこでもドアで雪山に放り込まれ、遭難している。

忙しいやつだなと自分でも思う。

夕方、来月のツアーが参加者不足でキャンセルになったとの電話があったのである。

青天の霹靂とはまさにこのことだ。

キャンセルになる理由はわからなくないでもなかった。

難易度は低くない山だし、現地までの交通費は別だし、連休から一日溢れた日程だったから。

それでも、職場の人から白い目で見られることも覚悟して、忙しいさなか四日間休みもとったし、ツアーのための準備で安くない道具の買い物もしていた。

その途端、これだもの。

何か私、悪いことしましたかね?

あーまた一緒にいられるとか考えたりはしましたけど、そのせいですかね?

そもそもよこしまな理由もあって山に登ろうとしたからですかね?

それとも全部ですかね?

ええ、そうですとも、何か!

ツアー自体はメインガイドさんが行う言わばプライベートツアーになるとのことで、それに参加すればお目当ての山には登れるし、準備した装備も無駄にはならない。

ならないけど。

だけど!!

あの人がいないと思うと、あれほど行きたかった山が色あせてくる。

こんなことを考えて、自分の尻尾を追ってグルグルしちゃう犬みたいになってしまうから嫌なのだ。

ケチなプライドは窓から舞い戻ってきた。

元来、一人でなんでも楽しめるタチだ。

単独登山女子なので、ひとりで山に登るのは好きだ。

パートナーがいなくたって、自分で楽しいことを見つけて、ワクワクできる。

ひとりの時間だって、暇だと思うこともない。

仕事はそんなにだけど、毎日楽しい!

それが私。

だけど、それは「好きな人がいて、お花畑に囲まれて、自分の周りに花びらを乱舞させる世界」ではない。

モノクロの世界が、一瞬にして色を帯びるような場所を知ってしまうと、今まで自分がどこで何をやってたのかすら思い出せなくなって、迷い込んだ雪山で遭難することになる。

その度に私は命からがら、ほぼ死んだような状態で住処に帰り、泥のように眠り、体を温め、荒れきった場所を耕し、種を蒔き、水をやって、長い時間をかけて自分を取り戻さなきゃいけなくなる。

若ければそれもまた人生と頑張って立ち直れるけど、齢とともに、その作業に要する時間はどんどん長くなっていく。

噫無情。

フラれたわけでもないんだけど。

一緒に居られるはずだった時間は、音もなく消えた。

真夏の蜃気楼みたいに。

実はそんなものはなくて、白昼夢だったのかもしれない。

あの人がいるなら、夢だって現実だってそんなものは同じだから、あの人がいる世界にいたい。

夢なら覚めないでほしい。

そんな気持ちでいっぱいだ。

心穏やかに、毎日楽しく過ごすためには、本当なら、そんな劇的なことを起こしていけないのだ。

じゃないとまた、賽の河原で鬼に蹴飛ばされた石を積み直すみたいに、自分を立て直す作業をしなくてはならなくなる。

あれは本当に辛い。

なんでまたこんなことやってるんだろう、って悲しくなる。

機会なんていくらでもあるのかもしれないけど、山に登れる季節は短い。

まして、好きな人と過ごせる時間だってそうそうない。

その機会がなかったことになってしまったので、リングサイドで白髪になった矢吹ジョーみたいに燃え尽きてしまった。

手元には使いこなせる予定の来ない道具だけが残された。

どうしたもんかなぁ

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